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『生命保険で相続対策が本当に出来るの?』4つの注意点も解説

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

1.生命保険で相続税対策ができる?

生命保険で相続税対策は出来るのか?
相続税対策が出来ます

相続対策には、いろいろな方法があります。

その中の一つが、生命保険を使った対策です。

生命保険を使った相続対策は、不動産を購入する、あるいはアパート経営をすると言った方法と比べると、誰でも気軽に実践しやすいとされています。

生命保険で相続税対策をする事には、いくつかのメリットがありますので1つ1つ紹介していきますね。

メリット1
法定相続人ごとに500万円の非課税枠が設けられている

例えば、法定相続人が3人だとしたら、500万円x3=1,500万円が非課税枠となるわけですね。これは大きな安心感と言えるのではないでしょうか。

しかも、相続放棄した人の人数も、この非課税枠の計算に含めることができます。

ですから、非課税枠がいくらになるのかという点は、事前に計算しておくことができますよね。

メリット2
保険金は被相続人が亡くなった後、比較的素早く受け取ることができる

生命保険は、被相続人の死亡によって受け取りが可能になります。

その際、相続問題でトラブルになっているかどうかという点は関係ありません。
必要な書類がそろっていれば、申請してから1週間程度で受け取りが可能です。

そのため、他の相続財産と比べると、早く現金を受け取れるというメリットがあります。

生命保険を契約する際には、誰を受取人にするのかという点を明確にした上での契約となります。

また、受取額がいくらという点も契約の段階で設定します。

そのため、受取額で揉めることはありません。

加えて、受け取ったものを後から兄弟で分配しなければいけないということもありませんよね。

生命保険は、受け取る人の固有財産とみなされるので、相続分には含まれないという特徴があります。そのため、生命保険の受取によって相続問題が起こる心配がありません。

メリット3
預貯金として財産を預けておく場合と比べて、利息が高め

例えば、1,000万円を預貯金として銀行に預けている場合と、生命保険として1,000万円分の契約をする場合を比較すると、生命保険の方が大きく増えるのです。

2.生命保険を受け取ると税金が発生する?


生命保険を受け取る際には、税金が発生します。

具体的にどんな税金が発生するのかについては、毎月の保険料の支払いを誰が行っていたのか、また受取人は誰なのかによって異なります。

様々なケースを一緒におさらいしていきましょう。

ケース1
妻が専業主婦で、夫が保険料を自分の給料から負担していた場合、生命保険の受取人が妻や子供の場合は?

相続税が発生することになります。

受取人が別の誰かに変わるということはありません。

また、その生命保険の金額分だけ他の相続財産から差し引かれるということはないものの、確実に相続税が発生するので、その分を支払わなければいけません。

ケース2
妻が夫に生命保険をかけていて、毎月の保険料を妻自身で支払い、自分自身を受取人にしていた場合は?

相続税はかかりません。

ただし、妻には所得税がかかることになります。

「保険料を負担していたのが夫なら相続税」「妻が自分で保険料を負担していた場合には所得税」という支払いが発生するわけですね。


ケース3
一方、妻が保険料を負担して夫に生命保険をかけており、受取人を子供にしていた場合は?

所得税や相続税は発生しないものの、代わりに贈与税がかかることになります。


それでは具体的な数字で比較してみましょう。

例えば、2,000万円の死亡保障に対して保険金1,000万円を支払ったとします。

生命保険受け取り後に所得税を支払う場合には、2,000万円から支払った保険料1,000万円と特別控除50万円を差し引いた金額950万円の

50%分、つまり475万円に対して、所得税がかかることになります。

所得が475万円の場合、税率は20%なので、税金は95万円になりますね。

相続税の場合には、2,000万円から非課税分500万円x法定相続人を差し引いた金額に対して相続税がかかります。

例えば、妻と子供2人の場合であれば、非課税枠は1,500万円ですね。

2,000万円-1,500万円=500万円に対して10%の相続税がかかり、支払う金額は50万円となります。

では贈与税はどうなるのでしょうか。

贈与税の基礎控除額は110万円なので、受取額2,000万円から110万円を差し引き、その1,890万円に対して40%の贈与税がかかります。

計算すると756万円となり、そこから控除額125万円を差し引いた631万円を贈与税として支払うことになります。


つまり、生命保険は、誰が保険料の負担をして誰を受取人にしていても、保険金を受け取る際にはいずれかの税金がかかってくるということになります。

ただし、税金の種類によっては控除額や優遇措置が異なり、実際に支払う税金も変わりますよね。

そのため、生命保険を使った相続対策をするのなら、その辺もよく計算しながら、できるだけ税金を低く抑えるための策を講じたいものです。

3.死亡保険金には非課税枠がある


生命保険を使った相続税対策では、自分が亡くなった後に残された妻や子供などの相続人が、死亡保険金を受け取れるという特徴があります。

死亡保険金は、自分が亡くなった後に残された家族の生活を保障することができます。

また、この死亡保険金にはいろいろな非課税枠が設定されています。


生命保険特有の非課税枠
法定相続人1人当たり500万円の税控除を受けることができます。

財産相続手続き
法定相続人1人当たり600万円プラス3,000万円が基礎控除として設定されています。

この基礎控除に関しては、相続放棄をした場合など保険金を受け取る権利がない人に関しても、基礎控除の計算人数に含めることが可能というメリットがありますね。

法廷相続人が配偶者の場合
固定金額として1億6,000万円を非課税枠にすることができます。

子供が相続する場合よりも、配偶者が相続する場合の方が、非課税枠は高く設定されていますね。


例えば、生命保険の受取人が妻に指定されていて、法定相続人が3人いる場合を考えてみましょう。

生命保険の受取人は妻1人となっているものの、法定相続人全員分、つまり3人に対してそれぞれ500万円の非課税枠が設けられています。

500万円x3人=1,500万円となります。

さらに、基礎控除額が1人当たり600万円あるので、600万円x3=1,800万円+3000万円ということで、この分が4,800万円となりますね。

この場合の非課税枠は、1,500万円+4,800万円+1億6,000万円=2億2,300万円となります。

相続財産の合計がこの金額を超えなければ、相続税は課せられないということになります。

そう考えると、配偶者が生命保険の受取人である場合、受け取り金額が莫大である、あるいは相当な富裕層であるという場合を除いて、相続税の支払いを懸念する必要は基本的にないと言えるでしょう。

4.生命保険を使った相続対策の4つの注意点とは?

生命保険を使って相続対策をする場合には、いくつか注意したい点があります。

1つ目の注意点
相続する財産は、税法上の相続財産と民法上の相続財産に分けることができる

例えば、夫が死亡して妻が生命保険を受け取る場合、民法上においては、生命保険金は受け取る人の固有財産とみなされるので、遺産分割の対象にはなりません。

ですから、遺留分からその分を差し引かれるということもありません。

一方、税法上においては、遺産分割の対象にはならないとはいえ、財産を相続したとみなされるため、課税の対象になります。

先述の通り、誰が保険金を負担していたかによって、相続税・所得税・贈与税のどのルールが適用されるのかは変化します。

とはいえ、受け取る金額によってはそうした税金がかかることは理解しておきたいですね。


2つ目の注意点
死亡保険金として受け取る場合には非課税枠が設定されているものの、途中で生命保険を解約して解約払戻金を受け取った場合には、非課税枠を使うことはできない

例えば、受取人を子供に設定して親が自分自身に生命保険をかけていたとしましょう。

この場合、親が子どもより早く亡くなれば、子供は生命保険金を受け取ることができます。

一方、親よりも子供が早く亡くなってしまった場合、親には別の誰かを受取人に指定するのではなく、生命保険そのものを解約して払戻金を受け取るという選択肢があります。

この解約払戻金については、残念ながら生命保険非課税枠には含まれません。

3つ目の注意点
生命保険の受取人は必ずしも1人だけというわけではない

生命保険の契約をする際には、受取人を複数指定することができますよね。

その時、誰がどのぐらいの割合を受け取るのかという点を指定するので、生命保険を受け取る際に金額で揉めるという心配はありません。

4つ目の注意点
相続税対策として生命保険を活用するのなら、終身型の生命保険でなければいけない

生命保険には、一定期間だけ死亡保障を受け取ることができる定期型の保険もあれば、何歳まで長生きしても最後には必ず死亡保障を受け取ることができる貯蓄性を持つ終身型の保険もあります。

定期型の生命保険は、死亡保障が一定期間後には消滅するので、毎月の払込保険料という点ではリーズナブルに抑えることができますよね。

とはいえ、相続対策として生命保険を使う場合には、最終的な死亡保障が必要になるわけですから、何歳まで生きても最終的に死亡保険金がきちんと支払われる終身型の保険を選ぶことが大切です。

5.生命保険は一時払終身保険がおすすめ


相続税対策として生命保険を活用するなら、毎月の保険料を一括でまとめて支払ってしまう一時払終身保険がおすすめです。

これは相続税対策のために利用する人が多い保険商品で、大きな節税効果が期待できます。ただし、まとめて最初に一括払いをするためには、ある程度の資金に余裕がなければ難しいですよね。

一時払終身保険を選択するかどうかに関わりなく、生命保険を配偶者や子供に残すことは、残された家族の生活を保障するという点に加えて、財産相続トラブルを防ぐという点においても、大きなメリットがあります。

一般的に、生命保険を契約する際には、まとまった費用が必要になることはありません。
保険の受取金を調整すれば、毎月の保険料を低く抑えることもできますよね。

こうした点を考えると、財産がある人にとってもない人にとっても、生命保険は魅力的な対策方法ということができるでしょう。

6.賢い相続対策は、相続に詳しい税理士に相談しよう

 

生命保険を使った相続対策では、誰が保険料を負担して誰を受取人にするのかという点に応じてかかる税金の金額は変わります。

また、いずれのケースでも保険金を受け取った人に対しては、一時所得として税金がかかってしまいます。

長期的に、そして総合的に税金の支払いを最小限に抑えるためには、毎年少しずつ配偶者や子供に財産を贈与するという方法もあるでしょう。

こうした賢い相続対策をするためには、相続の分野に精通している税理士に相談しながら行うことをおすすめします。

相続に強い税理士です。

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●監修 ハウス・アンド・ランド・サロン